大腸がん検査キット、生理中はNG!適切な検査時期を知ろう
大腸がん検査キットを使用する際、女性が特に気になるのが「検査のタイミング」ではないでしょうか。
生理中は検査できないと聞いたけれど本当?いつならできるの?検査キットが届いたけれど生理が始まってしまった…。
このような疑問や不安を抱える方は少なくありません。
この記事では、生理中の大腸がん検査キットの使用に関する正しい知識と、検査の適切なタイミングについて詳しく解説します。
大腸がん検査キットとは
大腸がん検査キットは、自宅で簡単に大腸がんのスクリーニングを行える便利なツールです。
便潜血検査を行い、便中の微量な血液を検出することで大腸がんの可能性を早期に発見します。
多くの大腸がん検査キットで「2日法」が採用されており、2日間にわたって異なる便を採取することで検査の精度を高める仕組みです。
使用方法は簡単ですが、正確な結果を得るためには適切なタイミングで検体を採取することが重要です。
特に女性の場合は、生理を考慮しなければなりません。
「生理中の検査は避けるべき」とされている大腸がん検査キットがほとんどで、その理由や検体の正しい採取時期については、以降で詳しく解説していきます。
生理中に大腸がん検査キットを使用できない理由
生理中の大腸がん検査キットの使用は、ほとんどの商品で推奨されません。
その主な理由は、経血が便に混入することで検査結果の精度が低下してしまうためです。
大腸がん検査キットは非常に高感度で、微量の血液でも検出するように設計されています。
そのため、検体に経血が混入すると、大腸からの出血なのか経血なのかを区別することができず、正確な結果を得ることができなくなってしまうのです。
生理による血液混入と検査精度への影響
生理中は子宮内膜からの出血が便に混入する可能性が高くなります。
便潜血検査は、大腸からの出血を検出することを目的としていますが、生理で経血が混入すると、それを大腸からの出血と誤認識してしまいます。
これにより、実際には大腸に問題がなくても陽性反応が出てしまう可能性が高くなるのです。
偽陽性が及ぼす影響と追加検査の負担
生理中の検査で偽陽性が出てしまい、それが患者さんにとって大きな負担となってしまうことも。
通常、便潜血検査で陽性反応が出た場合は、大腸内視鏡検査などの精密検査を受ける必要が出てきます。
しかし、これが生理による偽陽性だった場合、本来不要な検査を受けることになるのです。
不要な検査によって、以下のようなさまざまな問題が発生してしまうかもしれません。
- 不必要な身体的負担
- 精密検査や大腸がんへの不安や心配
- 検査費用の負担
- 仕事や予定の調整
そのため、正確な検査結果を得るためにも、生理中は検査を避け、適切な時期に検査を行うことが推奨されています。
いつなら検査できる?正しい検体採取のタイミング
大腸がん検査キットを使用する際は、生理周期を考慮した適切なタイミングを選ぶことが重要です。
正確な検査結果を得るために、生理が完全に終わってから検査を行うことが推奨されています。
ここでは、具体的な大腸がん検査キットを使用する前に知っておきたい検体の採取時期と方法について詳しく解説します。
生理終了後、何日待てばいいの?
大腸がん検査キットを使用できるようになるまで、生理が完全に終わってから少なくとも3日間は待つ必要があります。
これは、生理終了後も微量の出血が続く可能性があるためです。
個人差はありますが、経血の影響を確実に避けるために、生理が終わってから3〜5日程度の待機期間を設けることをおすすめします。
採取に適した時間帯
検体の採取には、朝一番の便を使用することが推奨されています。
夜間に腸内で蓄積された便には、出血がある場合に、より多くの血液が含まれている可能性が高いためです。
また、朝は体を動かす前なので、痔などの影響を受けにくい状態で採取することができます。
次回の生理予定日との調整方法
できれば、次回の生理開始予定日の1週間前までに検査を完了することが理想です。
生理前に微量の出血が始まる可能性があるため、早めに検体を採取しておきましょう。
生理周期が安定している場合 | 生理終了後約2週間後が最適。 次の生理までの余裕があり、経血の影響も避けられます。 |
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生理周期が不規則な場合 | 生理終了から3〜5日後の早い時期がおすすめ。 次回の生理時期が予測できないため、早めの検査が安全です。 |
2日法の途中で生理が始まってしまったら
2日法の検査中に生理が始まってしまうこともあるかもしれません。
検査の途中で生理が始まってしまったら、正しい検査結果を得るために、一旦検査を中止しましょう。
すでに1日目の検体を採取している場合は、その検体を冷蔵保存しておきましょう。
そして、生理が完全に終わってから2〜3日待ち、残りの検査を再開するのが良いとされています。
また、このような状況になった場合は、必ず医療機関や検診センターに連絡をしてください。
検査期間の延長や新しい大腸がん検査キットの提供など、柔軟に対応してくれる場合が多いです。
スタッフが適切な対処方法をアドバイスしてくれるはずです。
不安な点があれば、遠慮なく医療機関に相談してくださいね。
記事のまとめ
大腸がんは早期発見・早期治療が可能ながんの一つです。
そのため、健康管理において定期的な検査が非常に重要な役割を果たします。
生理中は検査ができないからと言って、検査自体をあきらめてしまうのは望ましくありません。
生理周期を考慮して検査の時期を調整してみてくださいね。
また、予期せず生理が始まってしまった場合は、迷わず医療機関にご相談ください。
ご自身の健康のために、定期的な検査を習慣として取り入れ、必要に応じて医療機関に相談しながら、継続的な健康管理を心がけましょう。
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