大腸がん検査キットで失敗したらどうする?使い方の注意点と再検査の手順
大腸がん検査キットで失敗したらどうする?使い方の注意点と再検査の手順
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大腸がん検査キットの失敗を防ぐ、完全マニュアル!

「大腸がん検査キットを使ってみたけれど、ちゃんとできているか不安…」「説明書を読んでも自信が持てない…」

そんな声をよく耳にします。

採便量が多すぎたり少なすぎたり、保存方法を間違えたり、提出期限を過ぎてしまったり…。

こうした失敗は珍しくありません。

しかし、基本的な注意点を押さえておけば、ほとんどの失敗は防ぐことができます。

また、もし失敗してしまっても適切な対処法があります。

この記事では、検査キットの正しい使い方から、失敗したときの具体的な対応方法まで詳しく解説します。

大腸がん検査キットの基本と失敗しやすいポイント

大腸がん検査キットの基本と失敗しやすいポイント

大腸がん検査キットを使って便潜血検査を行う際、意外と多くの方が失敗してしまうことがあるようです。

初めて使用する場合は、採取方法や保存方法など、注意すべきポイントがたくさんあるため戸惑うかもしれません。

大腸がん検査キットで失敗してしまうと再検査が必要になることもあるため、正しい使い方をしっかり理解しておくことが大切です。

ここでは、検査キットの基本的な使用方法から、失敗しやすいポイントまで詳しく解説します。

なお、使い方について不安がある場合は、医療機関や保健所に相談することをおすすめします。

大腸がん検査キットの構成と正しい使用方法

大腸がん検査キットには、採便容器、採便用シート、説明書が入っています。

使用するキットの種類によって細かな違いはありますが、基本的な使い方は以下の通りです。

  1. 採便用シートをトイレに設置します。和式トイレではお尻側に、洋式トイレでは水面に浮かべます。
  2. 便を採取します。スティックの先端で便の表面を複数箇所こすり、適量(米粒大)を採取します。
  3. 採取後、容器をしっかり密閉し、名前と採取日を記入します。
  4. 2日間連続で採取を行います。
  5. 採取した検体は冷蔵保存し、指定された期間内に提出します。

正確な検査結果を得るためには、説明書の内容をしっかり確認し、手順通りに行うことが重要です。

また、キットには使用期限があるため、使用前に必ず確認しましょう。

期限切れのキットを使うと、正確な結果が得られない可能性があるので要注意です。

よくある失敗パターンとその原因

大腸がん検査キットの使用で、多くの方が経験する失敗パターンがあります。

検査結果の信頼性に関わるため、以下のような点に特に注意が必要です。

間違いやすい点 詳細
採取量の誤り スティックの溝が埋まる程度(米粒大)が適量。多すぎたり少なすぎたりすると検査精度に影響
便以外の混入 尿や生理血、トイレットペーパーが混ざると正確な結果が得られない
保存方法の誤り 高温や直射日光にさらすと検体が劣化し、検査結果に影響を与える
採取日の間隔が不適切 2日間連続で採取することが重要。同日に2回採取したり、間隔が空きすぎたりすると精度が低下
自動水洗トイレでの失敗 機能をオフにし忘れて便が流れてしまうことがある

このような失敗を防ぐには、説明書をよく読み、落ち着いて進めることが大切です。

初めて使用する方は特に、一つひとつの手順を確認しながら行いましょう。

分からないことがあれば、医療機関や検査機関にご相談ください。

採便時の注意点と保存方法について

正確な検査結果を得るために、採便の際の注意点と保存方法について詳しく説明します。

いつ採取するのがベスト?

便の採取は朝一番がおすすめです。

これは、夜間の腸内出血が最も検出されやすいタイミングだからです。

また、以下の点にも注意が必要です。

  • 生理中は避け、生理が終わってから2〜3日後に採取しましょう
  • 痔からの出血がある場合は、医師に相談してください

便の状態による採取のコツ

便の状態によって、採取方法を少し変える必要があります。

普通の便 表面全体から万遍なくこすり取ります
下痢の場合 スティックでやさしくかき混ぜるように採取します
硬い便の場合 表面に少量の水をつけて柔らかくしてから採取します(水を使いすぎると検体が薄まるので注意)

採取後の保存方法

採取した検体は、劣化を防ぐためすぐに冷蔵庫(4℃)で保管するのが基本です。

どうしても冷蔵保存できない場合は、以下の点に気をつけましょう。

  • 25℃以下の涼しい場所に置く
  • 直射日光は避ける
  • できるだけ早く冷蔵庫に移す

提出までの期限について

検体は採取してから4日以内に提出することが推奨されています。

この期間を過ぎると検体が劣化して、正確な結果が得られない可能性があるのでご注意ください。

なお、提出期限に間に合わない場合は、新しい大腸がん検査キットで採取し直すのがおすすめです。

大腸がん検査キットの失敗を防ぐためには、正しい採取方法と適切な保存が重要であることがお分かりいただけたと思います。

一つひとつの手順を丁寧に行うことで、より確実な検査結果を得ることができます。

大腸がん検査キットで失敗した場合の対処法

大腸がん検査キットで失敗した場合の対処法

ここまで、大腸がん検査キットの正しい使い方を解説してきましたが、どんなに説明書をよく読んでも失敗してしまうケースもあるでしょう。

しかし、失敗したときの適切な対処法をあらかじめ知っておけば、スムーズに再検査を行うことができるはず。

ここでは、採便の失敗や保存期間の超過、不適切な検体など、よくある失敗パターンごとの具体的な対応方法を解説します。

採便に失敗した場合の再採取の手順

採便に失敗してしまった場合は、慌てずに、以下の手順で再採取を行いましょう。

  1. まず、失敗した原因を確認します。採取量が少なすぎた、便以外のものが混入した、などの理由が考えられます。
  2. 新しい採便容器を用意します。予備の容器が用意されているケースもあります。
  3. 説明書を再度確認し、正しい採取方法を復習します。
  4. 可能であれば、翌日の朝一番の便で再採取を行います。
  5. 採取後は、速やかに冷蔵保存します。

なお、何度試しても採便に失敗してしまう場合は、医療機関や検査機関への相談をおすすめします。

専門家から適切な採便方法のアドバイスを受けられるほか、場合によっては代替の検査方法を提案してもらえることもあります。

また、一部の機関では大腸がん検査キットの無償交換に応じてくれる場合もあります。

保存期間を超過した場合の対応

検体は採取後できるだけ早く提出することが重要ですが、やむを得ず保存期間を超過してしまった場合は、以下の手順で対応しましょう。

  1. すぐに検査機関に連絡し、状況を説明します。
  2. 多くの場合、4日以内であれば検査可能です。ただし、機関によって基準が異なる場合があります。
  3. 保存期間が大幅に超過している場合は、新しい大腸がん検査キットで再度採取が必要です。
  4. 再採取の際は、採取から提出までの期間を短くするよう心がけましょう。

このような事態を防ぐためにも、採取前に提出までのスケジュールを立てておくことをおすすめします。

検体が不適切だった場合の対応

検体が不適切と判断された場合は、以下の手順で対応します。

  1. 検査機関から連絡を受けた場合は、その指示に従います。
  2. 一般的には、再度検体を採取する必要があります。
  3. 新しい大腸がん検査キットを入手し、説明書をよく読んで正しい方法で採取します。
  4. 不適切な検体の原因(尿の混入、採取量の不足など)を把握し、再採取時には特に注意を払いましょう。
  5. 再採取した検体は速やかに提出します。

不適切な検体となる主な原因には、採取量の誤り、便以外のものの混入、保存方法の間違いなどがあります。

これらに気をつけて丁寧に採取することで、再度の失敗を防いでくださいね。

大腸がん検査キットの精度と限界

大腸がん検査キットの精度と限界

大腸がん検査キットは、便潜血検査による大腸がんのスクリーニング方法として広く使われています。

しかし、その精度には一定の限界があり、正しく使用しても完璧な検査方法とは言えません。

大腸がん検査キットでの失敗を防ぐためにも、まずはその精度と限界について正しく理解しておきましょう。

便潜血検査の感度と特異度について

便潜血検査の精度は、「感度」と「特異度」という2つの指標で評価されます。

感度は大腸がんがある人を正しく陽性と判定できる確率、特異度は大腸がんがない人を正しく陰性と判定できる確率のことです。

現在使用されている免疫学的便潜血検査の場合

感度 約70〜80%(大腸がんがある人の70〜80%を発見できる)
特異度 約90〜95%(大腸がんがない人の90〜95%を正しく陰性と判定できる)

つまり、検査キットを正しく使用しても、大腸がんがある人の約20〜30%が見逃される可能性があるということです。

そのため、検査結果が陰性でも過度に安心せず、定期的な検査を続けることが大切です。

偽陽性・偽陰性について

大腸がん検査キットを使う上で知っておくべき重要な点として、偽陽性と偽陰性の問題があります。

偽陽性と偽陰性は、検査キットの使用方法での失敗というより、検査キットそのものが持つ特性や限界に関する話です。

検査キットの使用方法を完璧に守った場合でも起こりうる現象なので、理解しておきましょう。

偽陽性とは

実際には大腸がんがないのに、検査結果が陽性となることです。

以下のような場合に起こりやすいため、検査前の生活に注意が必要です。

  • 痔からの出血
  • 大腸ポリープの存在
  • 特定の食事の影響

偽陰性とは

実際には大腸がんがあるのに、検査結果が陰性となることです。

主な原因は以下の通り。

  • がんからの出血が断続的である場合
  • 検体の採取や保存方法が不適切だった場合

検査結果の正しい解釈

大腸がん検査キットの結果を正しく理解することも、失敗を防ぐ重要なポイントです。

陽性の場合 ・便潜血検査で陽性となる人は全体の約5〜7%
・そのうち実際に大腸がんが見つかる確率は約2〜3%
・陽性の場合は、必ず精密検査を受けることが重要
陰性の場合 ・陰性でも大腸がんのリスクが完全にないわけではない
・がんが進行途中で出血していない可能性もある
・定期的な検査の継続が必要

大腸がん検査キットは便利なツールですが、使い方を誤ると正確な結果が得られません。

失敗を防ぐためにも、大腸がん検査キットの特徴や限界を理解した上で、適切に使用することが大切です。

また、腹痛や便通の変化など、気になる症状がある場合は、検査結果に関わらず医療機関を受診することをおすすめします。

記事のまとめ

記事のまとめ

大腸がん検査キットは、大腸がんの早期発見に重要な役割を果たす検査ツールです。

検査で失敗しないためには、採便方法や保存方法などの基本的なルールを守ることが大切。

もし失敗してしまっても、医療機関に相談すれば再検査を受けることができます。

大切なのは、定期的な検査を継続すること。

あなたとご家族の健康を守るため、正しい知識を持って検査に臨んでくださいね。

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