自宅でできるがん検査キットの使い方は?実際の精度も詳しく解説
がん検査キットは自宅で簡単に癌のリスクを判定できるツールです。
昨今は様々な製品が開発されており、精度も向上していますが、以下のような悩みを持つ方も少なくありません。
「どのがん検査キットを使えば良いかわからない」「自宅でがん検査キットを使う際の注意点も知りたい」
本記事では、2024年最新の自宅でできるおすすめがん検査キットを解説します。
自宅で使う際の方法も掲載しているので、ぜひ参考にしてください。
2024年最新!自宅でできるがん検査キット5商品を紹介
ここではさっそく、自宅でできるがん検査キットを5つ見ていきましょう。
- SUGUME(スグミー)
- N-NOSE(エヌノーズ)
- miSignal(マイシグナル)スキャン
- DEMECAL(デメカル)
- SalivaChecker(サリバチェッカー)
それぞれの精度や使い方、注意事項などを参考に、自分に合ったがん検査キットを選んでみてください。
SUGUME(スグミー)
SUGUMEは、子宮頚がんや乳がん、大腸がんといった幅広い癌種別に加え、HIVなどの感染症にも対応した自宅でできるがん検査キットです。
最短5分で結果が表示されるセルフチェックタイプのがん検査キットなので、自宅で早くリスクを知りたい方には特に重宝するでしょう。
- 税込料金:単品4,980円、法人向け定期購入約10,000円/一人あたり年間(最低10人〜)
- 検査可能な癌:膵臓がん、大腸がん、子宮頸がん、乳がん、前立腺がん、膵臓がん、肺がん、胃がんなど
- 検査期間:最短5分程度
会員限定のオンライン診療や、陽性判定後に治療が必要となった際の見舞金システムなども導入しており、サポート体制についても充実しています。
SUGUME
SUGUMEは、「いつでもどこでもすぐその場でわかる検査」をコンセプトに開発された、迅速簡易がん検査キットです。
その場で5分から15分の間にがんリスクが判明します。
精度
- 子宮頚がん:精度:95%
- 大腸がん:精度:99.3%
- 乳がん:精度:98.3%
- すい臓がん:精度:98.3%
その他癌種別、感染症の検査キットについても高水準の精度となっています。
*検査キットで陽性判定となり、信憑性が高い検査でも同じく陽性となった割合
使い方の流れ
SUGUMEの使い方は癌種別によって変わりますが、今回は採血タイプのがん検査キットを例に見ていきましょう。
- 自宅に届いたセットを確認する
- 自宅で少量採血する
- 反応カセットに血液を数滴垂らして待機する
- 自宅で結果を確認する
その他、自宅でできる検尿・検便タイプのがん検査キットもあるので、詳細は説明書の指示に従ってください。
注意事項
SUGUMEは多種多様な癌種別に対応している一方、一つのがん検査キットにつき、一種類の癌種別しか調べられません。
ただ、1個当たり5,000円程度、法人契約することでよりリーズナブルに利用できるため、複数購入してもそこまで大きな負担にはならないでしょう。
N-NOSE(エヌノーズ)
N-NOSEは、全15種類の癌リスクを採尿だけで一度に判定できるがん検査キットです。
N-NOSEの開発に際しては、国内外26の研究機関などが携わり、すでに多くの医療機関も導入しています。
N-NOSEは年単位の定期購入でさらに安くなるので、一般的ながん検診よりもコストを抑えながら継続していけるでしょう。
- 税込料金:16,800円(定期購入15,800円)
- 検査可能な癌:口頭・咽頭がん、食道がん、肺がん、大腸がんなど15種類
- 検査期間:検体提供から約4〜6週間後
なお、N-NOSEは自宅でできる「ペット用がん検査キット」も販売しています。
愛犬と一緒に自宅で癌リスクを調べたい方は、N-NOSEの公式サイトをチェックしてみてください。
参照:N-NOSE(エヌノーズ)|世界初の線虫がん検査 N-NOSE®
精度
- 感度:86.3%
- 特異度*:90.8%
*検査キットで陰性判定となり、信憑性が高い検査でも同じく陰性となった割合
使い方の流れ
- 検査結果確認用のN-NOSEアカウントに登録する
- 自宅に届いたN-NOSEの付属セットを確認する
- 自宅で指定の容器に尿を入れる
- 自宅から検体を郵送、あるいは自宅まで集荷してもらう
- 後日自宅でN-NOSEのWebサイトを確認する
N-NOSEを家族に購入する際は、それぞれ別でアカウントを作成する必要があります。
注意事項
N-NOSEは、採尿から4時間以内に最寄りの病院などへ検体を提出しなければなりません。
集荷の場合は凍結保存する必要があるので、事前にスケジュールを立てて、不備のないようにしましょう。
miSignal(マイシグナル)スキャン
マイシグナルスキャンは、7つの癌種別を尿から調べられるがん検査キットです。
尿に含まれるタンパク質の一種「マイクロRNA」を解析し、ステージ1でもリスクを検知できます。
- 税込料金:16,000円〜69,300円
- 検査可能な癌:膵臓がん、食道がん、乳がん、卵巣がん、大腸がん、肺がん、胃がん
- 検査期間:検体提供から一ヶ月以内
なお、マイシグナルスキャンは採尿時の食事制限なども不要なため、検査のスケジュールが立てやすいメリットもあります。
参照:マイシグナル® – がんリスク検査、早期発見と予防で一生のがん対策
精度
- 感度:98.21%
- 特異度:91.67%
使い方の流れ
- 自宅に届いた付属のセットを確認する
- 自宅で指定の容器に尿を入れる
- 指定の検査機関に検体を郵送する
- 後日自宅でWebサイト、冊子で結果を確認する
注意事項
マイシグナルスキャンは高精度AIで癌リスクを早期発見できますが、一個当たりの販売価格はやや高価な印象です。
「ナビ」「ライト」というがん検査キットなら2万円ほどで手に入るので、それぞれの特徴を踏まえて検討してみてください。
- ライト(税込16,800円〜):スキャンのように癌種別までは特定できない
- ナビ(税込19,800円〜):将来罹患しやすい癌種別を特定できる
DEMECAL(デメカル)
DEMECALは年間利用実績約20万個、厚生省から「管理医療機器」の承認も得ているがん検査キットです。
医療機関をはじめ、自治体や省庁の実験事業、大手生命保険会社でも導入されています。
検体提出から3〜5営業日ほどで検査結果が自宅に届くため、スピード感を重視したい方にもおすすめといえるでしょう。
- 税込料金:12,100円〜
- 検査可能な癌:食道がん、肺がん、肝臓がん、胃がん、大腸がん、卵巣がん、子宮がん、乳がん(女性用)、前立腺がん(男性用)など
- 検査期間:検体提供から3〜5営業日
DEMECALは癌リスクだけでなく、生活習慣病やピロリ菌などにも対応したがん検査キットを販売しています。
気になる方は、公式サイトの商品ページをチェックしてみてください。
参照:自宅で自分でがんリスクや生活習慣病検査ができるdemecalの正規販売店
精度
DEMECALは感度、特異度などの数値を公開していません。
ただ、特許を取得した技術を使い、厚生省からの承認も得ているため、精度については高水準かと推測されます。
使い方の流れ
- 自宅に届いた付属のセットを確認する
- 自宅で問診票に指定事項を記入する
- 説明書に従って採血時間を確認する
- 自宅で採血する
- 専用の溶液と検体を混ぜる
- 梱包して郵送する
- 自宅でメール、書面で結果を確認する
癌種別によって採血に適した時間が異なるので、詳細は説明書を確認しましょう。
注意事項
DEMECALは癌種別によってがん検査キットが分かれています。
乳がんは女性用、前立腺がんは男性用として販売されているので、複数の癌を自宅で一度にチェックしたい場合は、注意が必要です。
SalivaChecker(サリバチェッカー)
サリバチェッカーは、唾液だけで6種類の癌リスクをチェックできるがん検査キットです。
採血による痛みもなく、自宅で完結する点を強みと謳っています。
有名テレビ番組や経済誌などでも取り上げられており、注目度が高いがん検査キットの一つといえます。
- 税込料金:26,400円
- 検査可能な癌:胃がん・肺がん・膵臓がん・口腔がん・大腸がん・乳がん
- 検査期間:検査実施日より約2~3週間
万が一高リスク判定が出た場合、自宅での無料zoom相談も行っているため、初めてでもスムーズに実施できるでしょう。
参照:自宅で手軽にがんリスク検査【AIががんリスクを予測】|株式会社サリバテック
精度
サリバチェッカーは感度、特異度などの数値を公開していません。
専門の研究所が開発したがん検査キットなので、一定の精度は期待できますが、気になる方は公式サイトのよくある質問などをチェックしてみてください。
使い方の流れ
- 自宅に届いた付属のセットを確認する
- 自宅で専用容器に唾液を入れる
- 指定期間に検体を郵送する
- 検査結果を自宅で確認する
SalivaCheckerは医療機関で申し込み・検査するパターンもあります。
詳細な手順については、公式サイトを確認するか、製造元に直接問い合わせましょう。
注意事項
サリバチェッカーは唾液で手軽に検査できる一方、対象の癌種別はやや少ない印象です。
より幅広い癌種別のリスクを調べたいなら、他社のがん検査キットも併用するなどして、対策してみてください。
【注意】知っておくべき自宅でできるがん検査キットの信頼性
がん検査キットは高い判定精度を誇り、自宅で手軽に実施できますが、以下のようなポイントに注意する必要があります。
実際に自宅で利用する前に、しっかり押さえておきましょう。
検査キットはあくまでがんに罹患している可能性を判定するもの
大前提として、がん検査キットは「癌の診断」や「罹患の特定」を行うものではありません。
あくまで、癌に罹患している可能性やリスクの度合いを判定するツールと捉えておいた方が良いでしょう。
また、がん検査キットはステージ0〜1の初期段階でも検知できる場合がありますが、具体的な進行度については医師の診断を受けるまでわかりません。
もし「高リスク」と判定されても焦らずに、まずは医療機関で診断を受けるようにしてください。
現在、精度が100%のがん検査キットは存在しない
がん検査キットの性能は日々向上しているものの、まだ100%の精度を保証するものは存在しません。
そのため、仮に低リスクと判定されても、実際は癌に罹患している可能性はゼロではないのです。
がん検査キットでの結果にかかわらず、倦怠感や発熱、痛みなどの気になる症状があるなら、早い段階で医師の診断を受けるようにしましょう。
がん検査キットは保険適用外のため費用は自己負担
がん検査キットは医療機関などで販売しているケースもありますが、基本的には保険適用外となり、全額自己負担です。
そのため、長期的に継続することを見据えて、経済的に無理のない価格のがん検査キットを選ぶのがおすすめといえます。
とはいえ、医療機関でのがん検診より安価ながん検査キットも多く、1〜2年に一度実施する程度ならそこまで大きなコストにはならないでしょう。
記事まとめ
がん検査キットは、自宅で簡単に癌リスクを判定することが可能です。
ただ、100%の精度を保証しているわけではなく、保険適用外となるため、その点を踏まえて選定する必要があります。
本記事では、がん検査キットの価格や使い方、注意点なども解説してきたので、ぜひ自分に合った製品を選んでみてください。
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