日本の急速な人口減少と高齢化がもたらす社会的課題とは
「世界で類を見ない日本の高齢化と今後の人口動態」について、明治時代日本の人口はおよそ3,300万人であったものが約100年で1億2,808万人まで急激に人口が増え続けました。
しかし、2008年(平成20年)の1億2,808万人をピークに電撃的な人口減少が始まりました。
現在日本の人口は世界で第11位です。
教科書で学んだ「泣くよ(794)鶯 平安京」で記憶した平安時代。その時の人口はおよそ550万人。
一世むなしく(1467)応仁の乱でご存じの室町時代には800万人を超え、今から300年前の江戸中期から後期(享保~天明~文政~弘化)には最大2,700万人と日本の人口は増加してきました。
これ以降、1夫婦(1世帯)の平均出生児数は5人と多く、昭和に入り世界大戦後の日本は高度成長期を迎え、ベビーブームを繰り返し、団塊の世代と言われ1世代(学校でいう同級生が全国に)400万人も増えた時代が続き、繰り返しとなりますが、最大で日本の人口は1億2,808万人まで増加してきました。
2024年現在では1億2,409万人となり、更に減り続けています。
では人口減少によって生じる課題とは何でしょうか。
つまり、このような少子高齢化の進展、生産年齢人口の減少により、どうなるのでしょうか。
国内需要の減少による経済規模の縮小・労働力不足・我が国の投資先としての魅力低下による国際競争力の低下・医療・介護費の増大など「社会保障制度」の給付と負担のバランスの崩壊・財政の危機・基礎的自治体の担い手の減少(町が亡くなる)など、様々な社会的・経済的な課題が深刻化することとなるでしょう。
「労働力不足」の対策としてはAI、機械(自動化)、外国人労働者、高齢者、女性の社会進出対策が既に始まっています。
高齢者については定年延長など健康が大切であることが言えます。
ただ、人口減少時代の課題は国レベルだけではありません。
個人も、「人生100年時代」と言われるような長い人生を、いかに有意義に過ごすかを考える必要に迫られています。
さらに、人口が減少する中で、経済社会水準の維持を図るには、限られた労働力でより多くの付加価値を生み出し、一人あたりの所得水準を高めることが必要となります。
では高齢化の進展(2060年の推計)について考えてみましょう。
高齢化社会とは65歳以上が人口の7%を超えた状況を言います。日本はまもなくその5倍の35%を超え65歳以上は人口の3人に1人となり、「超超超高齢社会」となります。
そして、まもなく2人に1人が50歳となります。私の若い頃は、50歳と言えば「お年寄り。つまりお爺さん、おばあさん」でした。
国民的なお茶の間の漫画「おさかなくわえたどら猫」で有名な魚介系の名前の大家族。設定では東京都世田谷区桜新町あさひが丘3丁目に住む大家族のことです。
奥様を英語に直すとShip。その旦那様と言えば、Wave Flatさん。
このN.Iさんの見た目はお爺さんですが、55歳定年の定年直前54歳の現役サラリーマンだそうです。
私もこの年になって感じたことは「若い頃と気持ちは変わらない」。
ただ、日々人生を積み重ねてきた人は、知識と経験と経済力が上がり、健康であればすごく充実している。ということです。
話を戻します。
日本は世界で高齢化が最も進んでいるため参考すべき他国の政策はなく、自ら考え結果を出さなくてはならない。
追随する他国が日本を注視しています。
高齢化対策において悲観的になることはありません。
世界が注目てしいるということは、日々の学習を前提に、国の価値を決定づける大きな要因とは、日本に住む我々が健康であるかどうかがその国の価値を決めていく重要な要因になるため、世界にこれを示し証明すればよいのです。
さて現行の年金などの社会保障制度は昭和に制定さました。
この時代の半ばは高度成長期であり、人口が爆発的に増加し、国際競争力も高く、日本が経済的に裕福に向かって突き進んでいた時代です。
TVコマーシャルでは「24時間働けますか?」など、健康に生産性はなく。自己犠牲が美徳と考えられていた時代でした。
さて、現行の社会保障制度が出来た時と現在の高齢者の比率を比べると、生産性世代10人で高齢者1人を支えていた時代から極端な話し、現代では1人で1を支えなくてはならない時代となる為に、同じ政策で良いわけがありません。
国も十分な答えを出せていない。誰も経験したことの無い時代だから仕方がありません。
だから個人もリテラシーを高めて生きていかなくてはならない。
具体的には定年延長。既に55歳定年の時代から今は65歳。中には75歳の定年延長の企業もあります。
85歳まで延長できれば社会保障制度がつくられた時代の比率に戻り、現行の制度が維持されると言われています。
まさに、日々の学習と健康であることが重要と言えます。
ただ懸念すべき現状として、85歳男性で自立できている方は10%程度と言われており、健康であることが社会に役立ち、自らも充実できるために、健康であり続ける必要があります。
総人口の長期的推移と将来推計を見ると、日本の総人口は今後100年間で100年前の明治時代後半の水準に戻っていく可能性が懸念されています。
この変化は千年単位でみても類を見ない、極めて急激な減少と言えます。
つまり、健康への投資を促進し、就労世代の活力向上や健康寿命の延伸等を実現することが重要と言えます。
僅か数百年で爆発的な人口が増加。そして電撃的な人口減少。
我々が生きるのはこのどこかの100年間。
例えば、社会保障制度が制定された時代と今後人口減少により社会保障制度が制定された当時の人口の数と同じになっても当時と今の子供、生産性世代、高齢者の総数は同じでも各世代の比率は大きく異なるため同じ政策では足りないと言えるでしょう。
100年もたたない近い将来。先に示した明治初期と同じ人口数となると推定されます。
ここまで人口が減少すれば、先に共有した課題が更に気にかかります。
しかし、国や社会の心配の前に先ずはご自身の将来が気がかりです。
国や社会は政治家や官僚にまずは委ねることとし、ご自身の生き方についての解決策を考えていきましょう。
人口が減少することの課題として財務・経済のお話を先にしました。
これは経産省が進めている政策ですので「健康経営」を共有したいと思います。
本来「健康」とは、厚生労働省が管轄している体と心の「健康」を指します。
近年の言葉で言うとwell-beingつまり、「健康で安心なこと、満足できる生活状態」。体も心も社会も健康であること。
さて、とはいうものの、現社会の状態は、アブセンティーズム「病欠、病気休業の状態」。
プレゼンティーズム「何らかの疾病や症状を抱えながら出勤し、何らかの体調不良があるまま働いている状態。つまり、生産性が低い状態で働いていること」。
ワークエンゲージメントとは「従業員のメンタル面での健康度を示す概念」「バーンアウト(燃え尽き症候群)」など、頑張れば良いものでもないのです。
ちなみに私の若き頃、恥ずかしながらバーンアウトしてしまいました。
健康は生産性が無いと言われていた自己犠牲的な時代から先に述べたように、今は健康がその国、その企業の価値を決定づける時代。
正しい基本状況を把握し、進むべきよりよい道を確認しましょう。わずかな知識と行動で運命が変わる!経済産業省では企業の「健康経営」推進して成果を上げています。
これにより、生産性があがり、株価があがり、よい新入社員の確保が出来、借り入れが優遇されるなどの好循環が起きました。
経営者の意識が職員に伝わり職員や家族にまでその意識と行動が伝わり企業価値が上がるというものです。
前述致しました人口減少により高齢者の健康やリクルート(職員の確保)の為の福利厚生の充実が関係してくるわけです。直近では文部科学省が啓発に乗り出しました。
日本は、男性の3人に2人。女性でも2人に1人が生涯にがんに罹患する世界トップクラスの「がん大国」です。
この背景には日本では学校でがんを習う機会がないため国民が「がんを知らない」という現実があります。
これを受け、中学では2022年度。高校では2023年度から「がん教育」が始まりました。
がんの頁をみると、「予防法」「早期発見・検診」などを中心に入門編と言える内容ですが、「身近な大人に向けてがんに対してどのように行動すればよいかアドバイスを考えてみましょう」には驚きです。
がんを学んだ子供が、習っていない大人にアドバイスをする時代になりました。
学ばない大人に対する啓発とも取れますね。
がん以外にも、喫煙による死亡の確立は、飛行機の墜落による死亡より25万倍も高いという例をあげて、リスクの大きさを客観的に理解して行動することが重要だと指摘しています。
このように各省庁が「健康」に注力しています。
政府は国民の健康の為に角度を変えて様々な施策を打ち成果を上げ、これからも新たな成果を得ることとなるでしょう。
以上第一回は現況について終了。第二回はこれに続き、具体的な疾病について論じたいと考えています。
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