大腸がん検査キットとは?大腸がんの基礎知識や末期症状なども解説
大腸がんは検査キットは、一般的ながん検診よりも簡単な手順で高精度リスク判定が行える製品です。
大腸がんは死亡数が多いことから、早期発見に役立つサービスである一方、高リスク(陽性)判定がでた際の対応方法がわからず、購入に踏み切れない方も多いでしょう。
本記事では、大腸がん検査キットの概要や検査キットで高リスク(陽性)判定がでた場合にどう対処すべきかについても解説するので、ぜひ参考にしてください。
大腸がん検査キットとは
大腸がん検査キットとは、自宅で検体を採取して専門機関に提出し、癌が陽性かどうかのリスク判定を行う製品となります。
2024年7月現在、薬局では手に入りませんが、ネットでは多数取り扱っているため、比較的簡単に購入できるでしょう。
ここでは、大腸がん検査キットの詳細をより詳しく見ていきたいと思います。
大腸がん検査キットによって検体は異なる
大腸がん検査キットは様々な企業が販売しており、それぞれで検査手法が異なります。
そのため、大腸がんといっても便を取るとは限らず、尿や血液で高リスク(陽性)かを検査するケースもあるのです。
検査キットの採血器具は一般的な注射よりも痛みが少ない仕様ですが、少しでも不安を感じるなら採便・採尿タイプの製品を選ぶと良いでしょう。
検査期間は最大1ヶ月程度かかる
大腸がん検査キットのリスク判定に要する期間は製品によって差があります。
検査機関に郵送するタイプであれば、最短3営業日から最大1ヶ月程度を想定しておきましょう。
なお、よりスピーディーに結果を知りたいなら、その場で陽性かどうかのリスク度合いが表示されるセルフチェックタイプの検査キットがおすすめです。
高精度で癌のリスク判定ができる
がん検査キットは通常の検診より簡易的ではあるものの、陽性・陰性のリスクを判定する精度は総じて高水準となっています。
全体的な数値としては80%〜90%後半と公表されているので、ある程度の信憑性は期待できるでしょう。
ただし、がん検査キットはあくまで癌が陽性かどうかのリスクを調べる製品であり、医療機関のように確定診断が行えるわけではありません。
もし高リスク(陽性)判定がでたとしても、そのまま癌と決めつけるのではなく、必ず医師の判断を仰ぐ必要があります。
がん検診より安価な製品が多い
大腸がん検査キットは、数千円から2万円ほどで購入できるものが多い傾向にあります。
医療機関でのがん検診は5万円〜10万円と高額なので、こまめに陽性・陰性の可能性を検査したい方にはコストの削減につながるでしょう。
しかし、先ほど触れた通りがん検査キットはリスクを判定する製品です。
高リスク(陽性)になった場合、いずれにしても医療機関でがん検診を受ける必要がある点に注意してください。
複数のがん種別に対応している検査キットもある
がん検査キットは大腸がんに限らず、複数のがん種別が高リスク(陽性)かどうかを調べられます。
製品によっては以下15種類の癌を一度に検査できるケースもあるため、全身のリスクを調べたい場合は検討すると良いでしょう。
がん検査キットで陽性・陰性のリスク度合いがわかるがん種別
- 口頭・咽頭がん
- 食道がん
- 肺がん
- 乳がん
- 胃がん
- 肝臓がん
- 膵臓がん
- 胆嚢がん
- 胆管がん
- 大腸がん
- 腎臓がん
- 膀胱がん
- 卵巣がん
- 子宮がん
- 前立腺がん
ただ、人体に発生し得るすべての癌種別に対応しているわけではなく、検査キット単位でがん種別が限定されているものも少なくありません。
また、複数のがん種別のリスク判定ができたとしても、細かい部位までは特定できないこともあるので、事前に製品の仕様を調べて自分のニーズに合ったものを選びましょう。
大腸がんの基礎知識
大腸がん検査キットを有効活用するために、次は大腸がんに関する基礎的な知識を解説します。
- 罹患数・死亡数ともに高い
- 喫煙や飲酒などが大腸がんの原因になる
- 大腸がんのステージは5段階に分かれる
- 進行すると症状があらわれる
それぞれ詳しく見ていきましょう。
罹患数・死亡数ともに高い
国立がん研究センターの調査によると、大腸がんは数あるがん種別の中でも特に罹患数が多く、死亡数も高水準となっています。
大腸がんの罹患数
1位 | 2位 | 3位 | |
---|---|---|---|
総数 | 大腸 | 肺 | 胃 |
男性 | 前立腺 | 大腸 | 胃 |
女性 | 乳房 | 大腸 | 肺 |
死亡数
1位 | 2位 | 3位 | |
---|---|---|---|
総数 | 肺 | 大腸 | 胃 |
男性 | 肺 | 大腸 | 胃 |
女性 | 大腸 | 肺 | 膵臓 |
参照:国立がん研究センター, 国立がん研究センター2022年度の調査
なお、日本人が癌で死亡する割合は男性で4人に一人、女性は6人に一人と決して少なくありません。
このことからも早く大腸がんリスクに備えるためには、定期的な検査キットの受検がいかに重要かがわかるでしょう。
喫煙や飲酒などが大腸がんの原因になる
大腸がんは遺伝や年齢だけでなく、以下のような要素も発生原因になる可能性があります。
- 喫煙・飲酒:喫煙や飲酒をしない方に比べて1.4倍ほど罹患リスクが上がる
- 赤身肉・加工肉:牛や豚などの赤身肉や加工肉は大腸がんのリスクを上げる可能性がある
- 肥満:運動不足による肥満は大腸がんの要因になり得る
また、生活習慣だけでなく、悪性化した大腸ポリープもがんリスクの要因になるでしょう。
大腸がん検査キットで継続的にリスクを判定するなら、上記を踏まえたうえで実施してみてください。
大腸がんのステージは5段階に分かれる
大腸がんは進行具合によって5段階のステージに分かれており、以下の通り最終段階のステージ4では生存率が大幅に低下します。
大腸がんのステージ | 進行具合 | 5年生存率 |
---|---|---|
ステージ0 | 大腸の粘膜の中に留まっている状態 | – |
ステージ1 | 筋肉の層まで進行 | 92.3% |
ステージ2 | 筋肉の層を超えて周辺の部位に進行 | 85.5% |
ステージ3 | 深達度に関わらずリンパ節に転移 | 75.5% |
ステージ4 | 大腸以外の肝臓や腹膜といった離れた部位に転移 | 18.3% |
ただ、ステージ3までの5年生存率は7割を超えているため、たとえ陽性でも完治が見込める水準といえます。
がん検査キットでリスク判定する前に、しっかり押さえておきましょう。
進行すると症状があらわれる
初期段階の大腸がんはほとんど自覚症状がありませんが、進行するにつれて以下のように明確な症状があらわれてきます。
- 血便:大腸内の出血による血便が発生する可能性がある
- 黒色便:大腸がんのみならず、食道、胃、十二指腸などの上部消化管からの出血も考えられる
- 急な便秘や下痢を繰り返す:大腸の内腔が狭まり、一定の期間で下痢や便秘が発生することがある。その他、残便館や便が細くなるなどの異常が見られるケースも多い
- 体重の減少:大腸の機能不全により食事が取れなくなったり、がん細胞が発する物質で食欲低下が起こる可能性がある
- 腹部のしこり:がん細胞の肥大化によりしこりのようなものを感じることがある
- 貧血:食欲不振や食事が取れなくなることで貧血になるケースがある
もちろん、上記が発生したからといって大腸がんと決めつけるのは尚早です。
ただ、がん検査キットで高リスク(陽性)判定ではなかったとしても、気になる症状がある場合は医療機関での検診を受けた方が良いでしょう。
大腸がんの末期症状
大腸がんの自覚症状はあくまで身体的な性質の変化が多い印象ですが、末期まで進行した場合はより深刻な病を併発する可能性があります。
- 腸閉塞:癌が要因で便通が悪くなり、吐き気や腹痛を引き起こす
- 腹膜播種:腹膜に転移した癌によって腹部に水が溜まり、腹痛や膨張感を感じる
- 貧血:食欲不振ではなく腸管からの出血が深刻な貧血につながり、動機・倦怠感・めまいなどを引き起こす
他の臓器に転移することで、上記以外の症状に発展するケースも少なくありません。
がんはリスクの早期発見・早期治療が重要
大腸がんはステージが進行するにつれて生存率が低下し、症状も深刻化していきます。
実際に、ステージ4は腸閉塞などを引き起こす可能性があり、5年生存率も20%以下と低水準です。
しかし、ステージ3までの5年生存率は80%程度となっているため、たとえ陽性でも早期発見することで十分に完治が見込めるでしょう。
そのためには、やはりがん検査キットで定期的に陽性・陰性のリスク度合いを判定し、必要に応じて医療機関での検診を受けるのが最も効果的な手段の一つといえます。
【注意】陽性・陰性の結果に関わらず、検査キットでは大腸がんかどうかの確実な判断はできない
大腸がん検査キットは高精度で癌のリスクを判定できますが、100%の確実性を保証しているわけではありません。
低確率ではあるものの、偽陽性・偽陰性となるケースもあるため、検査キットの結果をそのまま鵜呑みにするのではなく、あくまで目安程度に留めるようにしましょう。
高リスク(陽性)かどうかに関わらず、自覚症状や不安がある場合は、早期発見のために医療機関での検診を受けるのがおすすめです。
「陽性」と出た場合は大腸カメラなどの精密検査を受けてください
大腸がん検査キットは確実に癌の有無が判断できるわけではないとはいえ、高リスク(陽性)判定がでた場合はすぐに医療機関で検診を受けるようにしてください。
なお、大腸がんの精密検査には以下のような種類があります。
- 内視鏡検査:先端にカメラがついた管を肛門から挿入する
- 注腸造影検査:バリウムなどを肛門から注入してX線で撮影する
- CT検査:X線を用いて輪切り状の断面図として体を画像かする
- PET検査:ブドウ糖を用いて全身のがん細胞を検出する
上記の他にも、大腸がんでは様々な検査手法が用いられるため、医師のアドバイスを参考にしながら決めましょう。
記事まとめ
大腸がんのステージ4における5年生存率は20%以下と低水準であり、腸閉塞をはじめとする深刻な症状を引き起こす可能性があります。
しかし、定期的に検査キットを利用し、高リスク(陽性)判定がでた場合はすぐに医療機関で検診を受けることで、早期発見・早期治療の確率を高められるでしょう。
そして、大腸がん検査キットを検討するなら、最短5分程度と早く陽性かどうかの結果がわかるSUGUMEがおすすめです。
検査精度も高水準となっており、価格も5,000円程度と安価なので、継続的に使用する場合もコストの負担を抑えられるでしょう。
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